• 2025年度理事長所信 Message

    所信

    突破

    ~共に成長し新たな自分を切り開こう~

    第60代理事長 伊津野 祐樹

    【はじめに】

    山鹿青年会議所は、1971 年に認承されてから 54 年を数えます。長い年月にわたり、先輩諸兄姉たちが幾多の困難を乗り越え、希望をもたらす変革の起点として「明るい豊かな社会」を築き上げるという志のもと、次世代の為に相集い力を合わせ歴史と伝統を紡ぎ、 地域の灯となり、ひとやまちに多大なる影響を与えてきました。

    我々も、先輩諸兄姉が受け継いでこられた灯を絶やすことなく未来へと繋ぎ続けていく事が重要であると考えます。更に山鹿青年会議所は 2026 年に認承 55 周年を迎えます。周年を次年度に控える今こそ山鹿青年会議所の真価が問われる年であり、山鹿市のひとやまちに大きな影響を与える存在であり続けなくてはなりません。

    地域に求められる青年会議所活動を行うためには、目的を明確にする必要があります。 何のために、誰のために活動するのか。私は、山鹿の未来の為。すなわち、まちの伝統文化の継承と未来を生きる子どもたちの育成であり、我々の成長こそ不可欠であると考えます。「ひとがまちを創り、まちがひとをより良くし、未来を築いていく。」この想いを胸に我々を覆っている殻や壁を突き破り、新たな自分と向き合い、新たな観点から愛してやまない山鹿のまちと共に、山鹿の未来を築く子どもたちの為に事業を展開してまいります。

    【まちの伝統継承】

    我々が住み暮らす山鹿のまちは、今から 20 年前に合併され新しい山鹿市として誕生しました。山鹿市内各地には、特産物や名所、豊かな観光資源、古き良き伝統と文化、まつりが存在します。特にまつりに関しては、山鹿市を代表する「山鹿燈籠まつり」があります。花火大会や千人燈籠踊り等のイベントや屋台を楽しみに毎年、市内外をはじめ県外か らも多くの方々が訪れています。まつりの結びには、600 年以上にわたり継承され続け、まつりの起源である「上がり燈籠」が斎行され我々青年会議所は長年奉納団体として神事に携わってきました。

    しかし、合併から 20 年が経つ今でも「山鹿燈籠まつり」と言えば花火大会、千人燈籠 踊りの認識が高く、「上がり燈籠」に於いては、まだまだ山鹿市内各地域への認知度が低く担ぎ手不足である現状があります。この 20 年という節目の年に改めて各地域の方々へ、 我々青年会議所がまつりを通した交流や情報発信をしつつ歴史や文化、先人たちが代々受 け継いできた伝統を共有し、山鹿のまちを繋ぎ紡いでいく事業を構築してまいります。

    【青少年の未来育成】

    未来を担う青少年の健やかな育成は、地域や時代を問わず、まちの発展を促す重要な課題であり、我々が目指すべき「明るい豊かな社会」を築いていく上で欠かせない活動の 1 つであります。子どもたちの教育や育成は、学校や家庭だけではなく地域社会が適切な役割を果たしていく事が肝要であると考えます。地域社会と共に各種活動を行い、それぞれに役割を得ることで新たな発見や成長する機会を得ることが出来、山鹿のまちを紡いでいく青少年の育成が図れます。

    また、山鹿は山や川をはじめ、豊富な自然に恵まれている地域でもあり、多くの恩恵を享受し我々は生活をしています。その反面、自然災害の危険もはらんでおり防災を含む災害対策意識も重要です。

    これから地域の灯となる多くの青少年と共にまちを築き、守っていく為にも、青少年期 に豊かな自然に触れ、そこで培った役割の自覚や責任意識は、その後の成長過程にも大きく影響し、まちを護り、自らの未来を切り開いていける人格形成の一助となると考えます。子どもたちの未来こそが地域の未来でもあり、我々青年会議所の未来であると言っても過言ではありません。
    今年度は、青少年と共に成長し新たな自分を切り開いていく事業 を構築してまいります。

    【組織運営と会員拡大】

    我々青年会議所が会議、活動、各事業を実施する為には、会員同士の団結力、組織力が必要不可欠です。例会や各委員会に於いての会場設営や会議を円滑に進めることも重要であり、会員の能力を最大限に引き出すためには、会員から組織への信頼が最も必要であると考えます。変化を嫌い、時代に即していないルールや慣習を継続していては信頼を得ることも個々の成長に繋げることも出来ません。時代は常に変化していることを忘れず目的や役割を明確にし て時代の変化に即した組織運営を展開し、会員の更なる資質向上を図り、現在の山鹿青年会議所が見据える未来や抱える課題を全会員に共有することが重要であると考えます。

    また、会員拡大は、充実した事業を展開するために我々が最重視すべき課題であり、今後の青年会議所活動にも影響していきます。これまで多くの先輩方から学び、我々が肌で体験してきたことを伝え続け、灯を繋ぐ為にも志を同じくする多くの会員を迎え入れ、地域社会に貢献する組織として活動していく必要があります。その為にも組織内の連携をしっかりと行い、信頼される組織運営を構築してまいります。

    【むすびに】

    「私は山鹿を愛しています。」これは、私が初めて委員長の職を預かり、所信に書いた一文です。自然が豊富でひとの心が温かい、温泉や古き良き伝統あるこのまちで育ち、愛する山鹿の為にという想いを胸に入会しました。入会した当初は青年会議所に関しての知識の無さや自分自身の無力さから青年会議所活動に積極的に参加したり意見を述べたりすることはほぼ出来ませんでした。

    しかし、入会して 4 年目に委員長の職を預かることで、責任感も増し会議や各活動へ積極的に参加するようになりました。少しでも多くの事を学び得ようと努力し、事業を構築し、実施に至るまでに時間や労力を費やして得た経験や人との繋がりは、かけがえのないものであります。特に 2023 年に燈籠まつり事業の委員長として山鹿の伝統継承を未来の子どもたちへ繋ぎ紡ぎたい一心で取り組み、志を同じくする仲間と共に完遂できたことは私の誇りであります。

    様々な活動参加や事業を構築・実施・検証を経験することで、次第に青年会議所活動を通じて更に成長したいという意欲は強くなりました。沢山の人たちと 出会い、人として成長し、まちとひとの繋がりやひとが未来を繋げる事をこの青年会議所活動で学べたことは自分自身の財産であり宝であると確信しています。 そして、本年度は山鹿青年会議所の先頭に立ちます。私がこれまで経験し、学んできたことを伝え、全会員と共に成長し自らを覆う殻や自らでつくる壁を突き破り邁進していく所存です。明るい豊かな社会を目指し、ひととまちと共に成長し新しい自分たちで新たな道を切り開き未来を見据えて活動する山鹿青年会議所をどうぞ宜しくお願い致します。